皆瀬すばるは、困惑していた。 上官である安原葵により伝えられた事実を、飲み込めずにいた。 言葉だけを借りれば、どうやら自分は『人型兵器』と成り得る能力の持ち主であるらしい。 さらに知ったのは、自分が国家事業の一環にあること。 “皆瀬すばる”という人間は既に存在しないらしい。 国家の所有物であるのだ。