「笑わせんな、クソガキ」 男なんてモンは女の乳が見たくなったら大人だ、だなんて。部下という立場ながら、自分の兄である男は言う。 「菅兄は大人だな」 「…俺か?当たりめーだろうが」 言い捨てて菅谷は手を動かす。 再び降りてきた沈黙を破るバストーンの声に原は顔をあげた。 「大人の俺はな、伸吾」 ニヤリと悪戯っぽく笑うその表情に、菅谷への尊敬の念が全身を走り抜ける。真に“大きな”人間を前に畏怖さえ感じていた。 「毎日こーやって磨きたくもねぇ爆弾磨いてんだ。 ……なんでだと思う?」