春が来るまで…

喜美は朝と同じように、机の端に消しゴムや、定規を並べてくれる。




喜美が僕のノートに五時間目の先生の似顔絵を書いて笑う。




僕は吹き出しをつけずにページをめくる。




まっさらなページの隅に




『シャーペンとか、色々ありがとう。』




『喜美ちゃんは優しい。』




『好きだ』




と書いて喜美の机の方に押しやった…