柚のそんな声なんか気にしない。

口の周りがクリームでメロメロになったって、そんなものどうでもいい。


さっきまでは嬉し涙だったはずのものが、今はしょっぱい。


じゅんちゃんが高校に入ってから会う機会は減り、なかなか話も出来なかった。

それがやっと、前みたいに戻ると思っていた。



「・・・待っててねって言ったのに。」


わからない。じゅんちゃんがわからないよ・・・。

あたしがケーキを食べているとき、本当は誰を見ていたの?



ねぇ、じゅんちゃん・・・。