神消し

「ッ待ってカズキ…!?」
耳に残る泣きだしそうな母の声。本当は切りたくはなかった。しかしあれ以上話すと泣きだしてしまいそうだった。14歳とゆう多感な時期。カズキの心は不安定で今にも音を立てて崩れていきそうな状態にあった。
「カズキ?どうしたの?」いつの間にか祖母が帰ってきていた。
カズキ「……ただのinvitation.あんまりしつこいから切ったんだ。」
気持ちとは裏腹に笑顔を見せるカズキはそのまま祖母と自分の皿を手にした。
カズキ「今温めなおすから。」
食事はろくに喉を通らなかったが祖母に心配かけまいと無理矢理飲み込んでいった。
二階の自室にあがったカズキは机につき、本棚の日本の神話が綴ってある本を読みだした。
カズキ(今はこっちに集中しなきゃ。…土蜘蛛と草木神。)
カズキは一週間を部活と読書に費やした。
市立図書館へも行き、地元の資料をも集めた。
由清の話が嘘ではないとゆう確信がほしかったのだ。調べた結果、生け贄が行われていたことは確かであった。その昔、毎年飢饉に見舞われていた。ある不思議な力を持つ一族を生け贄に差し出したところ飢饉はおさまったという。