神消し

  〜博の一週間〜
「詳しい内容は一週間後だ」
由清のことばが脳裏を過る。博は由清、加賀、カズキが帰って一人ベッドに仰向けになり真っ白な天井を無意識に見つめていた。
博(何か………変な事になってきたよな……………。由清の言ってることを真に受けていいのか…?)
一階から母親が夕飯だと言う声が聞こえてきた。
適当に返事をした博は一階に降りる素振りもなくそのまま考え込んでいる。
博(由清が冗談でこんな話をしてきたとしたら何の得にもならない。むしろ俺達の反感食らって馬鹿を見るだけだ。……もし、精神異常者なら……!?実際には精神異常者なんて今まであったことないけど“精神異常”なんだから何言ってもおかしくない。由清自身にだって何を言ってるかさえわかっていないはずだ…。でも俺達への冷ややかなツッコミとか、アレは絶対に由清の人生から形成された性格のはずだ…!精神異常者がそんなに切り替えがきくはずないよな…。)
二度目の母親が呼ぶ声。
博はベッドから無造作に起き上がった。
博(……今は信じてみるしかない。か…?)