私はなんの変哲もない、只の女。

何のとりえもないし、

これと言って特別な事もない。

ごく平凡な家庭で、

ごく普通に育ってきた。





ただ、それだけ。




「今日で辞めます」

こんな事今までの私だったら間違いなく言えなかった。

きっと声も震えてたろうし、実際足だった震えていた。

何を言ったのかさえよく覚えていない始末だ。

ただ、妙にスッキリとした気持ちだけは覚えている。




私は、今日から人生を変えるんだと決めたのだ。