「…もぅ7時か…」

目覚まし時計を片手に持ち

目を細めながら、僕は呟いた。

今日は1限から授業がある。

騒がしいアイツも一緒だ。

また今日も、そろそろ現われるはずだ。
 
バタッ!バタッ!

階段を勢いよく駆け上がる元気な足音が
響一の家に響き渡る。

「おっはよーん!きょ~んちゃんっ☆」

明るい声と共に、部屋のドアが開かれた。

ったく毎日毎日、朝っぱらから

テンションが高いのなんのって…

「ま~だ寝てるのぉ?起きてよぉ~愛しの大ちゃんのおでましだよ☆」

なぁ~にが、愛しの大ちゃんだよ!

幼馴染みの「大地(だいち)」が起こしに来るたびに

決まって僕は寝たフリをする。

「へぇ~今日はこのパンツを履くつもりなんだぁ?黒パンツッ☆」

「!?」

ガバッッ!!

響一は慌ててベッドから飛び起きた。

「大地!てめっ!勝手に人の下着触んなっ!」

「あら?きょんちゃんお目覚め?おはよっ♪」

「……」

「きょんったら、分かりやすすぎ♪朝、必ずシャワー浴びて、着替えは毎回、ここに置くんだもんなぁ☆」

そう言いながら、大地はソファーを指差した。

「…いいから、早く、置け…」

「お~怖い怖い!そ~んな怖い顔したら、せっかく綺麗なのに台無しよ☆」

「……」

響一は大地を睨みつけた。

「…はい。分かりました。ふざけすぎました。ごめんなさい。。↓」

この騒がしい男は、僕の幼馴染みの

「森崎・大地(もりさき・だいち)」だ。