「あのっ・・!」

という女性の声が聞こえ、俺の肩を誰かが叩いた。

少し驚いたがその表情を隠して、後ろを振り向く。

「南高校の方ですよね?道を教えてほしいのですがっ」

そう彼女が言った。

しかし、俺の耳にその言葉は認識されなかった。

何故ならその女性がとても美人なこともあり、

どうして話しかけるのだろう?

と混乱してしまったのだ。

少なくとも俺にはこんな美人な女友達はいない。

その女性を桜の妖精かなにかだろうか、などと考えていると、次の言葉で我に返ることができた。