「こんな遅くまで、申し訳ありませんでした。」

向こうが何かを言う前に謝った。

別に俺は悪いことをしていない。

ただ、謝ったほうがいいと直感的に思った。

お前の話など聞いていない、とでも言うように森里さんの父親は家の中に入っていった。

「ごめんね。じゃあ、ありがとうね」

森里さんは家の中に入ろうとする。

俺は「あっ!」と森里さんを呼び止める。