「ボードの位置が違う!」などと偉そうな口調で北川はクラスメートに指示していた。

「北川、お前チェックしかしてないだろ…」

と思ったが指揮、監督というものはどうしても必要だし、俺や森里さんや大野さんはそういうのに向いてない。

森里さんと大野さんはそんな北川を見て

「北川くん、一生懸命やってるねっ!」

と笑いながら話した。

二人の笑顔に免じて、監督役を北川に任せることにした。

遠慮という言葉を知らないあいつがまさに適任だろう。