入学式10分前にようやく学校に着いた。

教員らしい男が「早く体育館に向かってー」

と偉そうに言うのでしょうがなく体育館に足を進めた。

 体育館に入ると同じ中学出身の北川が俺を発見し話しかけてきた。

「奏(かなで)、お前来るの遅いな。楽しみで昨日寝れなかったのか?」
と皮肉を言う。

ちなみに奏(かなで)というのは俺の名前だ。

「お前ほどじゃないよ。」

とてきとうに返しておく。