『ユメキちゃーん?』


一気に現実に引き戻される。

冷たい風が頬に触れる。


『ごっ、ごめんなさいっ!!!』


耐え切れない現実からあたしは早く逃げたかった。


だから走って・・・走って・・・。


途中に佐藤くんの彼女、亜希さんに会った。

亜紀さんは優しくて落ち着いてる女の子。為なのにさんずけで呼んでる。


亜紀さんはいつも相談に乗ってくれる。


でも今回ばかりは言えない・・・。

亜紀さんだってショックを受けるかもしれない。


彼氏がBL・・・?

でも告白される側だったかもしれないし・・・。


でも・・・。


しょうがないし、消えない事実。



忘れよう。

気にしない。



亜紀さんに、どうしたの?って聞かれたけどなんでもありませんって言って来ちゃった。