時間はあっという間にすぎ

到着した電車に乗り込んだ


「本当にありがとうございました。聖来君には感謝してもしきれない。本当に本当にありがとう。」


深く深く頭を下げた


「気にすんな!」


聖来君はあたしの頭にポンと手を乗せた


発車のベルが鳴りドアが閉まる


「ありがとう。絢さんにもよろしく。」


そう言った直後

電車は動き出した

窓越しに手を振ると

聖来君も軽く手を挙げてくれた

あたしは見えなくなるまで手を振り続けた