―5分後―
やはり、どっちも5分間全力疾走だったので、かなり息切れていた。
ちなみにミーナは、かなり小回りをきかしたりして逃げてたけど、アキラには敵わなかったようで……今、ガッシリと腕を掴まれていた。
「はぁー…ゼェー…はぁ…おまっ…ハァ……足……は……速く…ね……?」
「ハァー…あ゙―……はぁ……はぁ………(疲れて答えること不可)」
火事場の馬鹿力って、こういうことなのかな。
なんかめっちゃダッシュで来れたんだけど。いつもなら結構遅い方なのになぁ。
なんか嬉しいなぁ〜♪
って違う!
あの!恐ろしい(?)爬虫類は!?どこ!?
そんなことを思って顔だけ辺りを見回してみたけど、その姿はない。
アタシが何を思っているのか察したのか、アキラくんは、「ミーナ」とアタシの名前を呼んだあと、少し息を整えながら言った。
「あのさ……コレ、さぁ……」
何か指でつまんでいるアキラくん。もちろん、その何かとは、アタシがキライな爬虫類。
でも、よく見ると、“それ”は動かない。
「………あれ?」
アタシは気づいた。
「………これ、オモチャじゃん」
「……や、ごめんごめん〜
あまりにミーナの反応が楽しかったからさ♪」
………ぅえ゙ーー!?


