ゴリ先生から逃げるのに必死で気付かなかった……。
アタシ……
今、アキラくんのお腹らへんに抱き付いてる状態だ……。
なっなっ……アタシ……なんて大胆なことをををーーっ!!
「……〜〜っ!!」
ぱっと手を離すアタシ。
途端に体がグラッと倒れそうになった。
「う……っわ」
あ やば
落ちる―――
「ちょっ!おま、あっぶねーだろが!!」
「きゃっ」
また、アキラくんの腰あたりに回った手。
というか、回された。
アタシの手を、アキラくんが掴んで。
「あっ…あああアキラくん!?」
触られることに慣れていない手を握られて
アキラくんの手がおっきくて…温かくて
そこからドキドキが聞こえちゃうんじゃないかなってくらい、ドキドキした。
「ちゃんと掴んでなきゃケガすんだろ。しっかり掴まっとけ。」
また、グイッと体が引き寄せられる。
アタシの両手がアキラくんの腰あたりに回ってて、アキラくんの背中に顔をくっ付けてる状態だった。
―――まるで、彼女が彼氏を後ろから抱き締めてるみたいな………って!
アタシ……何考えてるんだろ///


