「ミーナぁあ!一生のお願い!今日一日、あたしとバイトかわって!」

「……え?」


柊 実衣菜(ヒイラギ ミイナ)14歳、通称ミーナ
只今、無理なことをお姉ちゃんに頼まれてます……。

「お願い〜〜ッッ!!
今日、彼氏とデートなの!
でも、だからと言って休んだら今度こそバイト辞めさせられちゃうんだよ〜!
だからお願いッ!」


顔の前で両手を合わせてアタシに頼み込むお姉ちゃん。

お姉ちゃんのお願いなら…何でもきいてあげたい…きいてあげたいよ?だけど!!


「無理なものは無理だよ!だってお姉ちゃんのバイトって17歳からでしょーが!
14歳のアタシが行ってもお姉ちゃんの代理としてなんて無理に決まってるじゃん!!」


アタシがこう言ったら、お姉ちゃんは顔の前に両手を合わせたまま言った。


「だぁ〜かぁ〜ら!ミーナがあたしのふりしてりゃ、バレないでしょ!?
まわりの人に「双子?」って言われるほど似てるじゃん!」


「確かに言われるけど…」

「ねっ?だからお願いぃ〜っ!
一日だけでいいから!!」

「う〜…でも……」