「加藤!」



突然後ろから呼ばれた。



「あ。」


中野・・・。


「わり!

昨日あのあと寝ちゃってさぁ〜。」


両手を合わせて左目を細くする。


嘘だ。

これは嘘なんだ。


だって中野、



笑えてない。




「あははっ!
そんなこと気にしてたの?

全っ然平気だよ!」




なぜか平気と答えたのに。


胸が苦しくなった。


まさか。と思う気持ちを否定する。


ありえない。

ありえちゃいけない。


何かの間違いだ。