しばらくすると幸穂はだんだん元気がなくなっていった。
乗り物酔いになってしまった。
「幸穂?どうしたん?具合悪いんか?」
和也は元気のない幸穂に気づいた。「…気分…わるい…」「乗り物酔いか?」
「うん。和也…やばいよ。どうしよう…。」
「幸穂大丈夫か?
今塚越呼ぶから待ってろよ。」
「うん…。」
「塚越…先生ー。」
「…おぉ和也どうした?」
「ちょっと来てください。」
「なんや?」
「いいから来いよ。」「なんだその口のきき方は…」
先生は幸穂の苦しそうな姿を見て一瞬にして笑顔が消えた。
「幸穂大丈夫か?
吐きそうか?」
「はい…。」
「乗り物酔いの薬は飲んできたんか?」
「はい…。でもあまり効かないんです…」


