先生と私。



「じゃあ私そろそろ帰ります。
早くよくなってくださいね。」
帰ろうとしたその時だった…「待って…」

そう言われ私は立ち止まり振り返った。

「どうしたんですか?」
「ちょっと…待ってくれないか?
一人暮らしってなぁ…寂しいもんなんだよ。じゃあなんで一人暮らししてるんだって話なんだけど…病気になってはじめて気づくこともあって…人の優しさに触れたり誰かと過ごしたりすると一人になるのが怖くて…俺…俺…」
「先生………私がそばにいてあげるから…だから安心して」
先生のそばに駆け寄り胸に抱きよせた。まるで子供を抱くかのように…