頭が真っ白になって


紅莉と過ごした日々が走馬灯のように駆け巡る


あんなに笑って


泣いて


キスして


触れることが精一杯で


大好きで


紅莉を守ると思ってたあの時


父さん達が死んでなかったら
簡単にできたこと


それが、16年もかかったんだよ?


「圭…何故涙を流してるんだ?」


そんなの聞くなよ


ばれちゃうよ…


「もしかして…お前……」













「ねぇ、父さん。



俺、紅莉が好きなんだ」



紅莉は俺の初恋の相手で
今も好きな相手


父さんには黙ってたけど
小さい時から好きだったんだよ?


こんなにも好きなんだよ?


だから、俺の恋を奪わないで……