二重人格弟に溺愛中





「……あぁ…入りなさい」


遠慮がちな父さんの返事


でも俺はそれに構わずドアを開けた。


書斎と言ってもかなり大きい部屋

全体が黒で統一されていて
灯りを消せば本当に真っ暗になる


父さんは黒い1人掛け用のソファに座っていて後ろ姿だけん見ると、寝ているようにも見えた




「父さん、話って何?」


あえての平然を装うけど
声は震えて見透かされてしまいそうだ…


「さっきの話の続きをしよう」


やっぱり……


「でも―――――」



「何?」



「話をする前に見せておきたいものがあるんだ」



そう言って
父さんの手から1枚の写真が差し出された



その写真に写っているのは
4人の男女


4人共笑顔でこっちに向かってピースサインをしている


すぐにそれが誰なのか分かったよ……