二重人格弟に溺愛中







「ごちそうさま」


俺はカレーを一口も残さず食べ
皿を流し台に片付けた


父さんは既に食べ終わって
書斎に行ってしまった。



母さんと紅莉は二人でソファに座ってお笑い番組を見ている。



なんか時間が凄くゆっくりと感じられる…


怖いくらいに……




そっと気づかれないように
リビングを出て
2階に続く階段を上る


緊張で手汗が滲んでくる


何今更緊張してんだよ……


父さんに聞いた時に覚悟はできてるはずなのに…



そう考えてる間にも2階に到着


書斎はもう目の前


何を知っても恐れちゃ駄目だ


そうしないと前に進めなくなる


そう思い
書斎のドアをノックした。



コンコンッ



「父さん…入っていい?」


廊下に俺の声が響いた…