「く、くんなよ!!」
「捕まえるまで追いかけてやるぞ!!」
ストーカー!?
だったら尚更逃げないと!!
俺はこれでもかっていうくらいの速さで走りなんとかゴッツを振り切った
「ふう……これで一安心」
そう思い立ち止まった時だった
「た、太陽?」
俺の名前…呼んでる?
その声は…
「紅莉……」
「何してんの?」
「鬼ごっこ。
そっちこそ何してんの」
「あたしは……」
言葉を詰まらせる紅莉
俺、意地悪だよな…
理由は分かってるのに
紅莉が答えにくいって
理解してるつもりなのに
それでも聞いてしまうんだ
「1人?」
「ううん…」
「圭?」
ゴメンな。
「…っ!
そう…だけど…」
今にも泣き出しそうな顔
俺馬鹿かも
だってこんな表情でさえも
可愛いと思ってるんだから…

