「俺眠くなってきちゃったし…
いいよね?」


そんな声で言わないでよ…

自分に負けてしまうじゃん…


あたしを抱きしめる力強い腕


ちゃんと筋が通っていて
¨男¨の腕


そんな事意識したら
あたしは魔法にでもかけられたみたいになってしまう?


「紅莉……」


前触れもなく触れた圭の唇

「…っ/////」


言葉にならない驚き


っというより、圭のせいで言葉を発する事を忘れてしまった。


「驚いた?」



ニッコリと笑い
ギュッと強く抱きしめる



もうどうにでもなれ……



「認め…るよ…」



「俺の勝ち。
じゃあ今日はもう寝よっか?」



「……うん」


あたしの中で何かが弾けて圭の言葉に酔っていく

それもじわじわと…


圭マジックだ




「おやすみ、紅莉」



「おやすみ…なさい」



あたし、多分圭に勝つ事なんてないと思う


そう思った1日だった…