君がいた…

「だから
今さら会ったって
俺は なんとも思わねぇし
ここには 大事な人がいっぱいいるんだから
あっちに行くなんて ありえねぇから。」

「本当…?」

「本当。」

優しい笑顔で答えた宏史に

母親は 抱きついて

また

泣き出した…

「しょうがねぇなあ…もう…」

ひとつ小さなため息をはき そう言うと

チラッと美星を見た。

美星は

頬杖をついて

2人を見ていた。

「頼りねぇ親だろ?」

母親を指差して言う宏史に

笑顔で答えた美星。

宏史と母親の会話や やりとりから

こじれてしまう前の宏史達の関係が
良く分かった…。

本当の家族以上に家族らしい…

お互いを思いやり理解し合える関係

だからこそ

小さなきっかけで こじれてしまい

そして

すぐに元に戻る。

そんな事を思いながら

美星は

母親をあやす宏史を
優しい眼差しで見つめていた。