君がいた…

「今まで…ごめん。
もう 大丈夫だから…さ…」

宏史にそう言われた母親は

また

涙を流し出した…

「だから…
泣くなって!」

そう言いながら

慌てる宏史を見た美星は

“ぷっ”と

吹き出してしまった…

「なに 笑ってんだよ」

じっとりとした目で美星を見る宏史に

「だって…」

答えようとするが

笑いをこらえきれない美星は

その先の言葉を作れない…

声を出して笑う美星の首に 腕を回し

反対の手で 握り拳を作った宏史は

「てめ…
いい根性してんじゃねえか…」

そう言いながら

美星の頭に

その拳をグリグリと押し込んだ。

「や~ 痛い~
あははははっ。」

攻撃を受けながらも笑う美星

「まだ 笑うか!」

少し 力を強めて攻撃を続ける宏史。

そんな2人を見る母親の顔が

やっと 笑顔になった。