「さて。わたしはもう行くわ。『敦子に呼び出された』と言ったら、みんな心配してるの。敦子、もうすっかり悪者ね」 「京香……聡をこれ以上苦しめないで」 「ご忠告ありがとう」 肩をすくめて京香は言い、屋上から去っていく。 敦子はまた、屋上に一人になった。 「聡……! 結衣ちゃん……! ごめんなさい……!!」 敦子は自分の携帯電話を握り締めたまま、泣き崩れた。 ・