敦子のところなんかに。 元の恋人のところなんかに行かないで……。 ねえ、聡さん。 愛してる……。 結衣は前回と同じくらいの、睡眠薬を掌の上で数えた。 『京香さん……』 そして祈るように一気に飲み込む。 目が覚めた時は愛する聡の優しい顔がそこにあることを、結衣は信じていた一一。 ・