ライとキルは罪人所の裏出口を見つけ、外に出た。

 外はあの平原だった。




「あれってライ君達?」


 もう次の場所へと行こうとしていたガイが、ふと立ち止まる。

 そして、ライ達の元へ歩いていった。




「あー、散々だった!」

「散々なのはこっちの方だ!何もしていないのに捕まったし、目の前で首斬り現場を見せられたし…」


 ライは人の死を間近で見るのは初めてなのだ。だから、今顔に冷や汗を流している。


「あ、ライ君助かったんだ。良かったねー」


 いつの間にか近くにいたガイが、まるで他人事のようにそう言った。


「「良かったね」って…あの時お前が助けてくれたら、俺はわざわざ首斬り現場を見なくて済んだんだぞ!」

「まぁ、首斬り現場を見る事も大人への階段だよ」


 ガイが軽くそう言った。


「なんで俺はあの日長老の家に行ってしまったんだろう…」


 ライは今になって前の事を後悔した。

 だが、もう元には戻れなかった…