「何で……」


「いつも、結弥のこと見てるから分かる。あの人といるとき、笑ってるけど、怯えてるの。本当にあなたのこと好きだから、分かる」


じゃぁ、何で。


何で俺にこんなことしたの?


本当に好きなら、無理矢理キスなんかするはずないだろ。


やめて


そんな風に行動で示しても、やめないで傷つけ続けるはずない。


そんなのただの


「独占欲です、よね?好き、なんて感情じゃない」


「え?」


「波月さんは、俺のことを束縛したいだけなんですよ。好きだったら、俺を泣かせないでしょ……?」


そう言ったら、波月さんは俺を見つめてハッとした。


目に涙が溜まってること、今気づいたの?


バカみたい。最低。


好きなんて嘘、じゃん。


「……もう、話しかけないで下さい」


公園を飛び出した。