風人が隣にあったイスをおもいっきり、蹴飛ばして男の一人のえりをつかんだ。

「てめーら・・・黙って聞いてれば調子にのりやがって・・・」

風人の体は、怒りで震えていた。

「がきが・・・うるせーんだよっ!!」


バキッ!!


「うっ・・・」

「ふ・・・風人!!」

男の一人が風人の頬を思いっきり殴った。

「ゴメンね・・・風人・・・私のせいで・・・クスン・・」

「バッ!!泣くな!!お前のせいじゃねーだろーが!!」

「だって・・・ウゥ・・・」

「ほらっ譲ちゃん行くぜ!!こんな奴ほっとけ!!」

男が私の腕を強くつかんできた。

「おいっ!!菖蒲にさわんんな!!」

風人・・・

「まだやんのかよ??」


男がこぶしを振り上げた。

風人・・・逃げて!!

「逃げて風人!!」

「バカ!!お前をおいて逃げられるか!!」

「かっこつけんのもいい加減にしろよ!!がきがぁ!!」

男が風人めがけて走っていく。

やだ・・・

風人逃げて・・・

風人!!




ピキッ

私の中の何かがきれた。