『でも、良かったぁ!! 兄さんが生きてるだけで、奇跡だよっ!!!』 智子は泣きながら兄さんに抱きついた。 『……っ……。 お帰りなさい。俊介』 『と、とっとと 家ん中に入らんかっ!!』 父さんは兄さんの背を押し、不器用ながらの出迎えをした。 『父さん達、迷惑を掛けて 本当にゴメン。』 母さんは目元を押さえながら 『さぁ、調度いい時に帰ってきたわね。昼食の用意が出来てるわよ。』 これが、一つの運命の分かれ道なら 兄さんは帰ってきてはいなかっただろう。 小さな、一つの運命。