あまり華やかな世界は好きじゃない。


この光の中に華やかさに埋もれてしまって自分の存在の意味が分からなくなるから。


元々私なんてなんの意味もなく生まれて来たのかもしれない。


一人では何も出来ないちっぽけな存在で誰かのたった一人の存在になんてなれないのかも知れない。


けど、信じたかった。


私にしか出来ない事があるんだって、生きている意味があるんだって。


じゃないと崩れ落ちそうだった。


上京して、夢を追い続けてて本当にいいのか疑問に思いだしてた時期だったから。


だからパーティーなんかの華やかな所には社長の命令でコネ作りに行きはしても


私にはまぶしすぎる世界だから、手で時折光をさえぎりながら壁にもたれて静かに飲んでいた。