俺は、早速、白い紙と封筒を用意した。 お世辞にもうまいと言えない字で、デカデカと書いてやる。 『退学届』 学校なんかに、未練はないし。 勉強も部活も、好きじゃないし。 第一、美空が楽になるのなら 俺は どんなことだって厭わない。 その日の夕方、美空が血相を変えて帰って来た。 「海都!いるの!?海都!!」 「あ、おかえりねーちゃん」 美空は俺の顔を見るなり、俺に勢いよく近付き、俺の左頬を思いきりよくはたいた。 .:*:..:*:..:*:..:*:..:*:..:*:.