フラッシュバック

じたばたと奇怪な動きをし、
奇怪なうめき声を上げていた、
両眼と舌を失った雲井逹八の死体は、
動きを止め、そして、うめき声もとまる。

大神「雲井、そこは年を
取らないんだろう!?
そこで研究を続けろ。
論文ができたら、オレあてにメールで送れ。
お前の遺稿として学会に発表してやる。
もっとでかい加速器ができたら、
オレがお前の仮説を証明してやるから。
約束する。
だから、これ以上
無関係な人間を巻き込むな。
友香さんのかたきはとったんだ、
もういいだろう……!?
『フラッシュバック』を
閉鎖しろ…………」

逹八の死体、
ゆらゆらと蜃気楼のように揺らぎ始め、
やがて霧状になり、
そして存在自体が消えて行く……。