天使への判決



プレゼンは見事としか言いようがなかった。


コンセプトから、販売戦略、達成目標。

そしてブランド戦略にいたるまで、納得せざるを得ないシナリオで紹介された。

全てにおいて完璧だった。


このチームが、過去のコンペで無敗を誇るのも頷ける。



中でも経営陣を唸らせたのが私に対するプロモーションだろう。

モデルさながらの登場シーンで、会場に見立てた会議室を湧かせた。


会長を始めとするエロ親父の目が、私に釘づけになっているのは、何とも言いようのない爽快感があった。


専務の感性はやはり凄い。

改めて感心してしまう。




「永瀬、ちょっと待ってくれ」

プレゼンが終わって、ドアを出たところで、専務がピュアリスの社長に呼び止められた。

「このあと時間あるか?」

ピュアリスの社長は一瞬、私達の顔を見て専務の方に向き直る。


気を遣えということか…

私達がお互いに顔を向き合わせると、ディレクターの斎藤さんが言った。


「専務、私達は先に帰っておきますね」