天使への判決


私たちは病院から歩いて数分の小さな喫茶店に入った。

病院の近くという事もあり、カウンターでは数名のお年寄りが楽しそうに会話を弾ませている。

奥の四人掛けのテーブルに向かい合って座り、ランチを注文した。


ミキ姉ちゃんは運ばれてきた水を一口飲んで、真っ直ぐ私を見詰める。


「で?
リサちゃんがランチに誘うということは、恋の相談かな?」


私は何も言わずに頷いた。

私の事は全てお見通しといった具合に微笑む。



「実は、ケンジの事なんだけど…」


それを聞いて、ミキ姉ちゃんの顔が一瞬険しくなったように感じた。


「ああ、木山さんねえ…」

ミキ姉ちゃんは、呟くように言うと、小さくため息を漏らした。

「彼と付き合ってるの?」

「んー
同棲してるんだけど…
付き合ってるかどうかって聞かれると、付き合っていない……と思う」


「何?それ」


ミキ姉ちゃんは、顔をしかめて笑った。