天使への判決



夏もすでに終わったというのに、会議室は蒸し暑かった。

部屋の東面に大きな窓があるせいだ。


私は会議室のブラインドを下ろし、冷房のスイッチを入れた。

この大きな部屋を冷やすのには少し時間がかかるだろう。

昨日の内に高山さんから手渡されていた、会議用の資料をテーブルの上に配っていると、ユウコがコンビニの大きなビニール袋を下げて戻って来た。

「昨日の内に買っておけば良かったよ」

そう言いながらテーブルの上に無造作に袋を置くと、袋からはみ出していたペットボトルが何本か床に転げ落ちる。


「今日の会議の体力、使い切ったね」

私はクスクスと笑いながらペットボトルのお茶をテーブルの隅に綺麗に並べていった。


来月に控えたピュアリスの販促コンペの会議が今日から始まる。

そのため、私とユウコは誰もいない会社に朝早く出勤し、会議の準備を行っているのだ。