部屋に漂う香ばしい香り。
私は会社の制服に着替え、ブラックのコーヒーを一口飲んだ。
来月行われるピュアリスのコンペ。そのプレゼン会議が今日から始まるため、いつもより早めの出勤だ。
会議には社長をはじめ、専務と会社の幹部たちが一同に席を連ねる。
私とユウコが会議の準備と書記を任せられているのだ。
早めの朝食を済ませるとケンジを起こすため、ベッドに向かった。
部屋を出る前にケンジを起こす事が日課になりつつある。
「ケンジ…
ケンジ…!」
厚い胸板に手をあて、必死に揺するものの、一向に起きる気配がない。
もう!
いい加減にしてよね!
私はアンタのお母さんか!



