「変……かなあ?」
あたしは恐る恐る聞いてみた。
目を丸くするぐらいなんだから
期待はできないよね…?
でも、拓冶から返ってきた言葉は
想像をはるかに超えるものだった。
「いや、
すんげー可愛いけど?」
正直びっくりした。
拓冶がそんなこと言うなんて
ちっとも思ってなかったし。
しかもあんなにあっさりと……。
なんか………うん。
……すごい照れる。
「おい、笑羅!!
お前 俺のこと忘れてねーか?」
「えっ?」
いきなり入ってきたのは
まさしく、お兄ちゃんだ。
「あっ、先輩!!
久しぶりっす」
そうなんです。
みなさんさっきからこの2人の関係
気になってたと思いますが、
お兄ちゃんは拓冶の先輩です。
つまり、お兄ちゃんもサッカー部です。
「あぁ、久しぶり!
って、
ほぼ毎日会ってんじゃねーか!」
あーあ、またやってるよ。
拓冶がボケてお兄ちゃんがツッコむ。
