「とりあえず、こんだけかな」
あたしは持ってる服を全部出した。
「うーん……」
「あっ!
これなんか笑羅っぽいんじゃね?」
お兄ちゃんが選んだのは
あたしが前、お母さんにすごくおねだりして買ってもらったワンンピースだった。
正直、買ってもらったんだけど、自分に似合うか分かんなくて今まで着れなかった。
でも、お兄ちゃんが言ってくれたから、着てみようって思った。
「うん、いいじゃん。
さすが俺の妹」
お兄ちゃんがそう言ってくれたから鏡を見てみると、
思ったより似合っててびっくりした。
やっぱりお兄ちゃんは凄い!!
「あー。ついでだし、
化粧も髪もやろーか?」
「えっ!?
いいの?」
確かに1人じゃ無理かなって思ってたけど、そんなことまでお兄ちゃんできるのかな?
「どーせ1人じゃできねーんだろ?
だったら俺がやった方が早い」
な、なんと素敵な人なんだ。
じゃあ……
「お願いしますっ!!」
そう言ってお兄ちゃんの前に座った。
