しかしとうの朋香は真っ赤になっている。



「なんでお前が赤くなってんだよ!」



俺、お前に言ってねーぞ?



「いや……あたしね。
ここだけの話なんだけど、
笑羅を好きだっていう男の子がいたら、
毎回くっつけさせないように
邪魔ばっかしてたのね。
だから笑羅、今まで彼氏いたことないの」



「は?なんでだよ」



「だってね!
笑羅を好きになる子ってのは
笑羅の外見しか見てないような気がしてたんだ」



こいつは本気で言っている。
多分…いや絶対、朋香は笑羅が大切なんだ。



「だからね!あたしが阻止しなきゃって思ったの」



「うん…」



そうだよな。
俺も朋香からしたらその1人なんだもんな。



「でも拓冶君は違った」



「え?」



「拓冶君はあの子の内面を見てくれた。
あの子がバカなとことか、
それでいてすごく一生懸命なとことか」



そういって朋香は笑った。


まさに大人の笑顔。
…いや、保護者の笑顔だ。



「お前はアイツの親みたいだな」



「へへへっ
笑羅が大事だからね。
…でも拓冶君にだったら譲ってあげてもいいよ」