リンゴとミカンの事情

「怖かっただろ?気持ち悪かっただろ」


乱れた制服を直しながら服に着いた埃を払ってやる。

ミカンは黙ってリンゴの話しを聞いていた。


「これ以上のことするんだぞ。オレなんかでもんなに怖いと思うなら、お前が好きな相手じゃなきゃもっと怖いと思うんだ」

「リンゴ?」

「オレへの当てつけで、投げやりなことをしないでくれ。あのことは謝る。図星突かれて、笑われて恥ずかしくて悔しかった。ゴメン」


床に頭をつける勢いで頭を下げた。