フッ


「……え?!」


健はわけがわからなくなった。


「何や……これ……」


自分以外の全てのものが、止まっている。


「え……何これ?」


駆けつけてきた警察も、電車に乗ろうとしているサラリーマンも、健たちを見ている野次馬も、駅の外の車も、空に飛ぶ飛行機も、まるで絵のように止まっている。


健の足元にはセブンスターの空き箱、ジッポライター、それと時計が三つ転がっていた。


一つは神の時計、もう一つは女神の時計、あと一つは弘満が落とした時の時計。


健はとりあえずライターと三つの時計を拾い上げてポケットにしまった。


「それにしても……この状況は何やねん……まさか、ここが地獄ってやつか?」


健は走っている途中のポーズで止まっている警察官に近寄り、警察官の口に手をかざした。


「息、してない……」


本当に絵の中のようだ。全てのものが止まっている。


「どうしたらええねん……」