最後の春

「次は顧問ですな。佐伯以外なら俺は誰でも構わないから特に意見は無い。」

紙を眺めながら土田は笑った。顧問と言っても兼任できるわけでもないので今どの部活にも担当してない教師からお願いするしかない。

「桜井ちゃんは?」
「あの人茶道部顧問だから無理」

西山が否定する。

「私の希望としては出来るだけ映画とかに興味がある人のほうが顧問としては良いけど…キミ誰か知らない?」

宮田が裕に聞く。映画に興味があるってどうやったらわかるんだ?と逆に宮田に聞きたくなったが抑えて

「うーん、わからないなぁ。授業以外でそこまで教師と話さないし」
「それもそうだよね」

宮田は納得したようで考え込んでいたが急に椅子から立ち上がり

「こういう時は聞き込みしかないわね」
「聞き込み?」
「ここであれこれ考えてもしょうがないでしょ?どんな先生がいるかすら私知らないし、まず桜井先生に聞いてみよう!」
「まずは情報を集めるってことかぁ」
「そういうこと。とにかく行くよ」

宮田を先頭に裕たちは食堂を出た。自分の環境が今までと大きく変わってきている…裕はなぜか少し興奮していた。