『はいはーい』
『あ、美花?今日の晩御飯なに?』
『ハンバーグだよー』
『てことはあいつらまたペッタンペッタン言って作ってるんだ(笑)』
『言ってる言ってる、すでにもう超汚れまくってるよ(笑)』
PM6:15。
そうやってあたし達は電話越しに笑い合った。
『とりあえず今から帰るから30分位で着くと思う』
『うん、わかった。じゃね』
『はいはーい』
いつもと変わらない声。
いつもと変わらない会話。
毎日かかってくる秋斗からの帰るコール。
これから何が起こるかなんて、あたし達は知らなかった。
だからいつもと同じように…
明るく電話を切ったんだ。



