よく晴れたある秋の日のコト。


俺はいつものと変わらず、バイトに勤しんでた。
いつもと変わらないバイトのはずだったのに…。


俺は、ある運命の出会いをしてしまったんだ。





カランコロン。
入り口のドアについているカウベルが、気持ちよく鳴る。


1人のお客さんがやって来た。

俺は思わず息をのみ、見惚れてしまった。



目の前にいる、この『男』を…。



背は俺よりほんの少し低めだけど、バランスがすごくいいんだろうな。
パッと見、俺よりもずっと高く見えた。


きりっとした目鼻立ち。
だけど、どことなく甘い要素も混じっていて。


指を通したくなるような、サラサラの黒髪。




俺はどっかのモデルが入ってきたのかと思った。


見惚れてしまった俺は、当然接客するのを忘れていて…。