同じ事務所だった、
あの西塔奈々美か。





なんでいるんだよ。






「何。
まさか、彼女!?」



「んなわけあるか。」




事務所には小学生の頃所属した。

小さい頃からの夢だった芸能界に入れた俺は、希望に満ちていた。



でも、現実は違った。



入所した時の入所金、交通費や月謝代を払うために親は共働きになり。



夢見た仕事は来なく、オーディションを受けても100回中100回というくらい落ちまくった。



学校でも入所してから虐められるようになった。



だけど演技をすることが好きだった俺は頑張って通い続けた。





そのうちに虐めは減り、
仕事も少しだけど出来るようになった。




ちょうどその頃だ。


西塔奈々美の存在を知ったのは。