「優斗。」
「あ?」
「顔上げられない。」
「・・・同じく。」
これから軽音部の演奏があるからかも。
人の数が増えてきた。
「・・・どうする。」
「・・・どうしよう。」
「逃げるか。」
少しだけ顔を上げれば、
目の前に優斗が。
また、速くなる。
小さく頷けば、小さく笑う。
あー、好きだな。なんて、
思っちゃったりして。
「階段下りるぞ。」
「うん。」
「行くぞ。
・・・・・・せーの!」
掛け声と同時に、私の腕は強く引っ張られる。
全力で走り抜けて、
まだ腕は掴まれたままで、
2人で笑いながら走った。
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